インドネシア タピオカのビジネス2


2012.8.13

実は私のインドネシア語の発音ですがかなり悪く、いつもインドネシア人には「へ??」という顔をされます。

 

彼らが私の発音に慣れてくると、意思の疎通ができるのですが、どうやら私の発音、かなり固いらしく、どちらかと言えばけんか腰にも聞こえるようです。

 

インドネシア人同士の会話を聞いていると、耳触りがよく感じます。

 

ところで、先日のタピオカの話です。

 

実はLuboyo村に住んでいる時に麻婆豆腐を作ろうとしたことがありました。ジャカルタに出張に行った際、大型ショッピングモールで豆板醤と甜麺醤(のようなあまりおいしくない調味料)を購入し、Patiに帰り、後は食材をそろえるだけという段階になり、ふとトロミ付の片栗粉がないことに気が付きました。

 

インドネシアではトロミが付いた料理を見たことがなく、ダメ元で近所のToko Kecilのマダムのところに片栗粉が置いてないか相談に行ったのであります。

 

もちろん片栗粉に該当するようなインドネシア語など知らず、「白い粉」→「水に入れて混ぜる」→「熱いお湯にそれを入れる」→「ゼリーのようになる」という単語を並べつつ、壮絶なゼスチャーゲームがToko Kecilの前で繰り広げられるわけであります。

 

近所の子供たちの好奇の目に晒されながらも、5分くらいしてマダムが「Oh~!」と理解してくれ、当然「うちには置いてない」というかと思ったのですが、棚から何か白い粉を出してくれるではありませんか!!

 

インドネシア語でなんというか聞いてみたところ、「Tapioka」とのこと。

 

実はこれが私とタピオカの初めての出会いでした。ちなみにマダム曰く、ジャワ語ではタピオカのことを「Pati」と言うんだよ。と自慢げに話していました。

 

タピオカはキャッサバという、長いものようなものを精製し粉にしたものです。確かにPati近郊の道路ではキャッサバを満載したトラックをよく見かけます。

 

じつはこのキャッサバですが、インドネシア語で「singkong(シンコン)」と言います。このキャッサバを素揚げしたもの「sinkong goring(シンコン ゴレン)」と言い、フライドポテトに似た味で結構おいしいのです。

 

聞いた話によると、インドネシアのユドノヨ大統領が中部ジャワ州のどこかの都市を遊説中、豪華な料理の申し出を事前に断り、このシンコン・ゴレンを所望したということです。

 

 

 

これは弊社のKopi Luwakのジャコウネコを飼育しているMuria山のKelet地区でごちそうになったシンコン・ゴレンです。シンプルな味ですが、絶品です。私は、豪華な食べものよりもこういった素朴な食べ物を好みます。

 

この、キャッサバから精製して作られたタピオカですが、インドネシアでは目に見えないいろいろなところで利用されています。ざっと調べただけでも下記のような用途で使用されています。

 

ケチャップマニス(甘いソース)、ケチャッププダス(辛いソース)などのソース

味の素のような調味料

ビスケット等の菓子類

蚊よけの薬品(蚊取り線香のようなもの)

 

・・・・等々。

 

これらはすべてインドネシアでは欠かすことのできない生活必需品です。

Patiという場所は名前(ジャワ語)の通りタピオカ粉の精製場所がかなりたくさんあります。

 

また、当然キャッサバの一大生産地でもあります。しかしながら、需要に供給が追い付いていない為、キャッサバを海外から輸入し、Patiで精製をしているということです。

 

以前、このブログで記載したパパイヤと同じ現象がタピオカでも起こっています。内需拡大トレンドにある市場、大変魅力的です。

 

ちなみにどういう理由かわかりませんが、このキャッサバからタピオカに精製する工程で、ものすごい異臭が発生します。そのため精製所のそばを通るときは可能な限り息を止めて通り過ぎます。

 

幸いまだPanjunanからタピオカ精製所のある村までは遠く離れています。

 

Sampai Jumpa Lagi,[full][/full]

Koki