インドネシア 農薬のビジネス1


2012.11.12

私の友人に何人かフィリピン人のSkype友達がおります。

 

Skype(スカイプ)とはインターネットを利用した電話サービスで、SkypeをPCにインストールしている人同士でしたら、日本国内はおろか、外国間での通話も無料になるという便利なものです。

 

確か2年前の今頃だったと思うのですが、フィリピンをかなり巨大な台風が直撃しました。フィリピン人のSkype友人たちから聞いた話ですと、巨大台風の後に問題になったのが「コメ不足」です。フィリピンはコメの一大輸出国だったそうなのですが、この台風が水田を直撃した影響で大凶作となり、結局多くをタイからの輸入に頼ったということでした。

 

この際インドネシアがフィリピンにコメを輸出したのかどうかは分かりませんが、インドネシアに滞在している中で私が感じたのは、「インドネシアがコメを他国に輸出することはないのではないか」ということです。

 

この資料で見る限り、インドネシアはコメの生産量としては中国、インドに次いで世界第3位の米生産国です。しかしながら、例えばタイと比較した場合、生産量が約半分のタイは世界のコメ輸出構成比の約3割を占める輸出大国です。

 

おそらくタイは、コメ輸出の政策を取っているのではないかと推察します。

 

しかし、インドネシアがコメに関して輸出の政策を取るかというと、おそらくそれはないのではないかと思います。なぜなら仮に輸出のためにコメ不足が発生し、コメの価格が上がりでもしたら、大変なことになるからです。

 

日本の身近なコモディティーでも、この現象は発生しています。例えば水産物です。以前は国内需要がほとんど多くを占めていたものが、主に中国に輸出されるようになったため、品不足により価格が上がった水産物は多いと聞いたことがあります。

 

日本は水産物離れが進んでいるとはいえ、やはり影響は大きいと思いますが、この現象が仮にコメでインドネシアで発生したら、間違いなく暴動騒ぎになるのではないでしょうか。つまり、インドネシア人というのはそれほど「コメ好き」なのです。

 

インドネシアの有名料理に「Mie」や「Mie Goreng」というものがあります。Mieは「麺」ことを意味し、この場合インドネシア風のラーメンを指します。またMie GorengのGorengは「炒める」のことで、Mie Gorengといえばインドネシア風の焼きそばになります。

 

こういった麺類のメニューもインドネシアでは豊富にあります。外国人の私からしてみれば、それぞれがメインの食事としても十分な存在感があるのですが、彼にとって、いくらMie GorengやMieが豪勢であってもコメが無いと、まったく素っ気のない食事となり、食事をした気分にならないと言います。

 

これは、今まで私が出会ったインドネシア人についての、数少ない共通項だと思います。

 

Mie Gorengがあっても白いご飯を食べるのか? そうなのです食べるのです。ご飯の上にMie Gorengをのせて。

 

米の価格は非常に安いです。グレードが低いものから高いものまでありますが、低グレードのコメですと、1㎏あたりRp4.000(日本円で約40円)。グレードの高い米で1㎏あたり約Rp10.000(約100円)です。

 

インドネシアはこれからも人口が増え続けるでしょう。そしてコメの需要が減ることはまずないと思います。つまり、これからもコメの生産量を上げ続けなければいけないわけです。

 

インドネシアの中部ジャワ州は、国内でも米どころという位置づけです。Patiにもかなり多くの水田が広がります。コメの生産量を上げるとしたら、機械部費等と違い方法は限られていかと思います。水田を増やす、品種改良や農薬を使い、コメの収穫効率を高めるといったことくらいになるのでしょうか。

 

Patiを見ている限り、水田がどんどん増えてゆくという話は聞いたことがありません。もちろん減ってゆくという話も聞きません。品種改良の話は、おそらく進んでいるのかとは思いますが、一般人がこういったことを耳にすることはありません。それはおそらく日本でも同じでしょう。

 

残るは農薬ということになるのですが、この農薬、Patiでは静かなブームが起こっています。

 

次回Patiの農薬ビジネスに関して記載したいと思います。

 

 

 

                       

羊を香辛料で味付けして煮た料理です。

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Sampai Jumpa Lagi,[full][/full]

Koki