2012.10.03
そろそろ涼しくなり、注文するコーヒーもアイスからホットに切り替わるタイミングだと思います。
昨日からの続き、コーヒーの輸出に関して記載したいと思います。
Panjunanの事務所を訪れた若いジャワ人男性はJollongという村から、コーヒー豆のサンプルを携えて来ました。彼は実家がコーヒー農家でコーヒーを輸出したいと希望しています。彼自身は将来自動車整備士になりたいとのことで、週に数回Patiの街中に勉強をしに来ている学生です。
私も相棒のイカサンもコーヒーは飲むものの、コーヒービジネスに関しては全く知見がなく、コーヒーの品種や価格に関することを言われてもあまりピンときませんでした。しかしながらその時私が感じたのは「日本にコーヒーを輸出するのはほとんど意味がないのではないか?」ということでした。
なぜなら日本にいればわかりますが、コーヒーはあまりにも一般的な飲み物で、通常こういったコモディティーは、大手の商社かコーヒー豆を専門に扱う商社がマーケットを抑えており、輸入をしたとしても売り先は皆無だろうと考えたからです。
当然コンテナ単位での輸送でないと割に合わないことは容易に想像できます。また、大量に購入するためにはそれなりの資金も必要になります。
たいてい、私は何かをする、しないに関してはすぐに返事をする性質で、申し訳ないと思いながらも本当はその場ですぐ若い彼に断ろうかと思ったのですが、その時は何となく何かが引っ掛かり、珍しくどうするかを保留にすることにしました。
若い彼が帰った後、自分でコーヒーに関して調べてみることにしました。コーヒーはそれまでは消費者の立場でしかなく、ビジネスとしてみた場合どのような可能性があるのか?インドネシア特有の何かがあるのか?を一から見てみたいと思いました。
たまたまコーヒーに詳しい友人がいたので彼からいろいろ話を聞いたところ、生豆を輸入して日本で販売をするのはよほど激安にでもしない限り無理であろうとのこと。また普通のコーヒー豆ではなく、例えば産地でプレミアがついているブランドコーヒーなどは偽物が多く出回っているため、通常コーヒーを購入するバイヤーは信頼のおける商社からしか購入しない。とのことでした。
だいたいの状況は私の想像していたものと一緒でした。
イカサンには、Patiかスマランで、コーヒー産業に携わっている人であればだれでもいいので紹介してくれないかと頼んでいたのですが、やはり街中でコーヒー産業はなく、完全に山の中で完結する業界だとわかりました。
いろいろ考えて、もうコーヒーのビジネスは考えないことにしようかとも思ったのですが、せっかく近場にコーヒーが採れる山があり、コーヒー農家ともつながりが出来たので、目的は無しにコーヒーの木を見たいということで、Jollongの農家にお邪魔することにしました。
ところで話はずっと後のことに飛びますが、このコーヒーの話と言うのは、紆余曲折を経てコピルアックというコーヒーを弊社がインドネシアから輸出し、日本で販売をするというところに落ち着きます。
コピルアックとの出会いの話はこちらで詳細を記載しておりますので、興味のある方はこちらもご覧参いただければと思います。
コピルアックのビジネスはまだ日本で立ち上げたばかりですが、インドネシアでは着々と準備を進めておりました。その中で運とか縁とかいうものはつくづく不思議なものだとつくづく感じました。
私がコピルアックを知るきっかけになったのは、実はPatiに住むあるビデオ撮影をするフリーカメラマン(ビデオマン)が私にコピルアックを「いたずら」で飲ませたことでした。
Jollongには結局、合計4回ほど行くことになりましたが、初めてJollongに行ったときの景色の素晴らしさに心を打たれ、これをビデオに収めたいと思い2回目の訪問はPatiのカメラマンを雇ったのでした。
JollongはPatiからバイクでおおよそ40~50分くらいかかります。途中から車は通れなくなりバイクが精いっぱい。ただしそれでもほとんどの道はアスファルトで舗装されておらず、断崖絶壁に近い道を通るので、結構危険です。
Jollongの若い彼の家に到着し、まず彼に尋ねたのはコーヒーのことではなく、「この道だとバイクの部品の消耗はものすごい早いのではないか?」ということでした。バイクの部品を扱っている仕事柄、ついそんな質問が出てしまうのであります。
案の定、消耗が速いのはもちろんのこと、スプリングなどは山道仕様の物を使っており、もろもろのメンテナンスは大変だとのことでした。
次回Jollongのコーヒー農家の現状をブログに記載したいと思います。
Jollongの山の中腹で一休みする私とイカサンです。
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Sampai Jumpa Lagi,[full][/full]
Koki