2012.11.14
機動戦士ガンダムというアニメが流行っていたのは、私がまだ小学生の中~高学年の頃だったと思います。
特にガンダムのプラモデル、いわゆるガンプラは売り切れ続出でなかなか入手できませんでした。中でも入手困難だったのは赤い「シャアザク」だったと記憶しております。あのジオン公国のトップキャラクターを入手するために、子供たちはみんな必死の情報収集にいそしんでいました。「駅前のプラモ屋にいくつか入ったらしい」、「スーパーの裏の家でひそかに販売しているようだが、2倍の値段がする」・・・・・。懐かしいことです。
ところで今、これと似たような現象が豆腐業界でも起きているのでしょうか?それとも少し時期外れでしょうか?
「ザクとうふ」のことです。
以前日経ビジネスオンラインでこの豆腐のことを知りました。それ以来、スーパーに立ち寄った際には豆腐コーナーを見ているのですが、まだ陳列棚に並んでいるのを見たことがありません。
今日の日経新聞の夕刊にこの「ザクとうふ」のメーカーである相模屋食料の社長 鳥越氏のインタビューの記事を目にしました。ザクとうふが出来るまでのエピソードが記載されていました。大変興味深い記事でした。そして、これを読んで思い出したのは、「男前豆腐」です。
豆腐の業界や味に関しては詳しくない為、コメントは出来ないのですが、両方に共通するのは特異なマーケティングではないでしょうか。どちらもかなりインパクトがあります。豆腐という古くからの業界で顧客をつかむにはこういった強烈なマーケティングが必要なのだと思います。
もしインドネシア人に「豆腐もマーケティング競争が熾烈である」という話をしてもたぶんピンとこないでしょう。なぜならインドネシアでも豆腐というものは存在するのですが、豆腐でブランドというのは、私の知る限り存在しないからです。
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インドネシアの豆腐、名前はその名の通り、Tahu。「タァフゥ」と発音します。
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しかし、木綿や絹ごしといった種類はなく、基本的には衣をつけて油で揚げています。また固いものと柔らかいものがあります。柔らかいものは揚げ出し豆腐のような感じですが、硬いTahuは、餅と揚げ出し豆腐を足して2で割ったような感じです。どちらもサイズも日本のように大きくはありません。
それこそ切り餅を2つ重ねたようなサイズです。
今ではほとんどのインドネシア料理を問題なく食べることが出来るようになった私が、当初かなり苦手だったのがこのインドネシアTahuでした。なんというか、ちょっと酸っぱいのです。
インドネシア料理はタイ料理と同じくかなり辛いです。しかし、大きく異なるのは、「酸っぱい」料理がほとんど無いことです。広いインドネシアで「無い」とは断言できませんが、中部ジャワで酸っぱい料理を経験したのはTahu以外ではありません。
先ほど、私の知る限りTahuにはブランドが無いと申し上げました。イメージとしてはPasar(市場)や、朝に自転車で食品を売りに来るマダムの品ぞろえの中にTahuが必ずあります。また、LJA インドネシアの拠点があるPatiの、Panjunan村のWarung(屋台)ではTahuを買うこともできます。
つまり、インドネシア人からしてみると、野菜や果物と同じような感覚でTahuを見ているわけです。そのため「なぜTahuにそれほどまでにマーケティングが必要なの??」と感じるでしょう。
日本の物販市場というのは、ほとんどの商品において供給飽和状態だと思います。つまり、供給者があまりにもたくさんいるため、その中で勝ち残ろうとすると、競合よりも「安くする」、もしくはザクとうふや男前豆腐のように「ブランド化する」の2つしか道はないという気がしています。
そういう意味でいうと、日本の物販からマーケティングを学ぶことはたくさんあるのだろうと感じています。
次回インドネシアの豆腐について、次回もう少し触れてみたいと思います。
青唐辛子と一緒に食べるTahu(硬いほう)です。慣れてくると結構いけます。
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Sampai Jumpa Lagi,[full][/full]
Koki