2012.8.06
インドネシアの貿易赤字
今朝、8月6日(月)の日経新聞国際面にインドネシアの貿易赤字関する記事が出ていました。貿易赤字13億ドルに拡大とのこと。
LJA JAPANはインドネシア専門の貿易会社のため、この記事に関して触れてみたいと思います。
インドネシア政府は輸出入を行う製造業者、貿易会社等に対してライセンスを取得することを義務付けております。たとえばある企業が製品を海外へ輸出する場合、NIK(Nomor Induk Kepabean)という輸出ライセンスを取得する必要があります。
また、インドネシアに何かを輸入したい企業であればその行けいれ側のインドネシア企業はAPI(Angka Pengenal Impor)という輸入ライセンスを取得しなければなりません。
いずれにせよライセンスがないと、輸出入ともに国際輸送業者に断られる事態になります。ちなみに日本は特殊な製品や割り当て品ではない限り特にライセンスの取得は義務付けられておりません。
LJA JAPANの関連会社であるPT. LINTAS JAYA ABADではNIK, API両方ともライセンスを取得しております。ライセンス取得に関しては様々な経験をいたしましたが、APIのライセンス取得のほうがNIKよりもすんなりゆきました。
たいていの国では自国製品を輸出したがるものです。しかしながらインドネシアでは多少事情が異なるような気がしております。
例えばインドネシアはご存じのとおり南国のためフルーツの生産が盛んです。PT.LINTASJAYA ABADIのあるPatiでもパパイアなどはそこらへんに自生しています。
ところがフルーツ店で販売されているフルーツは中国産などの輸入品を結構見かけます。
ちなみにこのパパイヤはPatiのフルーツ店で購入したのですが、店員に聞いたところ、タイ産とのことでした。
自生しているくらいのフルーツをわざわざ輸入している??
と最初は不思議に思ったのですが、こういったケースはフルーツだけではなく、砂糖や塩などの生活必需品でもインドネシアではよく見受けられます。
インドネシアはご存じのとおり人口がますます増えます。それに伴い食料の需給もひっ迫する傾向にあります。そのため砂糖や塩などは毎年価格が上がってきており、民衆の不満の種でもあります。
先般、中部ジャワ州の地方紙であるJawa Posに「中部ジャワ州の砂糖生産者がジャカルタに行き、政府に対し砂糖の輸入を禁止してほしい」と陳情に行ったという記事が出ていました。
砂糖生産者としては安価な砂糖が輸入されたため、価格が下落することに耐えられない一方、政府としては価格が上昇による政情不安を防ぎたいという思惑があると思われます。
つまり、製品の安定供給を優先するために輸出に関しては他国と比較し、敷居を高くしているのではないかと思われます。
もちろん、資源の輸出に関してはインドネシア政府の思惑は別のところにあるのかもしれません。「なるべく税金を徴収できるところからもらっておこう」というのが本音だとは思いますが、いずれにせよ政府としては、過度のインフレや政情不安には気を使っているようです。
弊社の本業が貿易業であるため、インドネシアの貿易ライセンスや貿易事情に関しては別の機会を設けてじっくりブログを書いてゆきたいと思います。
今日は「道路」の話から脱線しました。
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Sampai Jumpa Lagi,
Koki