インドネシア エコカー&エコバイク


2012.8.20

720日から始まった断食月が818日で終了しました。

 

昨年2011年は81日からスタートし、825日くらいに終了だったと思います。この間イスラム教徒は、日中、食事は言うまでもなく水も飲むことは禁止されています。

 

そのためほとんどのWarung(屋台)は昼間、店を閉じています。水を飲んではいけないというのはこちらに来て初めて知りました。

 

当然相棒のイカサンやKopi Luwakの製造主任のギアントも断食月の期間はこのルールに従って行動します。私には「Kokiはイスラム教徒ではないので、飲食しても構わない」と言ってくれるのですが、やはり一緒にいるときは遠慮して飲食は控えています。

 

この断食期間が終了間近になると、人々はそれぞれの故郷に帰省し、家族と共に過ごします。休日の期間はおおよそ10日ほどで、仕事は完全にストップします。

 

この帰省による渋滞が毎年相当ひどいことになっているようで、このブログで書きました道路工事も、実は目的の一つとしては「断食月の帰省前に道を整備しておく」という目標があり、そのために急ピッチで工事が進められています。

私自身、たまたま昨年この期間中にタイに出張しておりましたので、この時期の渋滞がどのようなものかどのようなものか体験はしていないのですが、こんな感じのようです

 

交通費を節約するために長距離をバイクで移動するケースがかなり多く、以前、私があったことのあるインドネシア人の中には500㎞の道のりを数日かけてバイク1台で家族と共に移動したことがあるという人にも出会ったことがあります。

 

こういった事情もあり、断食月の一か月間は補修用のバイクの部品の売り上げが通常月の4割増しくらいになります。

 

ただ、この帰省ラッシュの中で痛ましい事故が発生することもあるようで、特にテレビのニュースでも注意を呼び掛けているのが、「小さな子供を乗せての長距離帰省は控えるように」という内容です。

 

写真を見てお分かりのとおり、ものすごい数のバイクや自動車が一斉に道路を埋め尽くすわけなのですが、普通の状態でもひどい渋滞の発生するインドネシアが、この時期ほこりや排気ガスが尋常ではなくなることは想像に難くありません。

 

そのような環境の中で乳幼児が体力的に耐えることが出来ず、亡くなってしまう事故が毎年何件か発生しているようです。

 

彼らがみな無事で故郷に到着し、平和な休日を過ごすことが出来るよう、切に祈っております。

 

ところで今朝の日経新聞の朝刊で「インドネシア エコカー育成へ包括策」という記事がありました。

 

要約すると、排ガス問題やエネルギー確保の観点から、減税立法を中心としたエコカー導入政策を実施し2014年に国産EVの商用生産を1万台規模で始める目標を立てた。

 

との内容でした。

 

このエコカー政策に似た政策で「エコ・バイク政策」と呼ばれる政策を今から4~5年前にインドネシアでは打ち出したことがあるという話を聞いたことがあります。

 

つまり、電動バイクの導入を減税政策で推進し、環境対策、エネルギー確保に貢献しようとしたものであります。

 

しかし、残念ながらこの政策は1~2年で頓挫してしまったようです。

 

普通の125㏄レベルのバイクにかかる税金は新バイク購入時にRp2.000.000(約2万円)。翌年からは毎年Rp200.000(約2千円)です。仮に電動バイクを購入した場合、これが無税になるとすれば、国民からしてみると、結構よい恩恵になります。

 

最初のうちは、これは良政索として国民の受けもよかったようですが、いくつかの問題があり結局ほとんど電動バイクはインドネシアでは浸透していません。

 

その理由の一つが、「故障した際に対応できない」とのことでした。

電動バイクはほとんどが中国からの輸入品で、一時期はインドネシア国内に相当数出回っていたのですが、故障して部品の交換が必要になっても、メンテナンスの対応サービスが整っておらず、一般市民にはそれほど普及はしなかったようです。

 

Patiで一度だけ電動バイクを見たことがあります。

 

日経新聞には「国産(つまりインドネシア産)の生産を始める」との記事でした。もちろんトヨタやホンダなどのインドネシア工場が生産することになるはずです。国産ですと、電動バイクで発生したような問題はまず起こらないので、このエコカー育成政策は成功するのではないかと思っています。

 

以前Semarangに行った時に動かなくなった電動バイクを撮影した写真があったのですが、なぜだかわかりませんがPCから消えてしまっていました。一時間くらい探し回っていたのですが、見つからずショックです。

 

この写真、バイクの部品を製造する際に使用される鋳型です。近所のJuwanaでは少量ながらバイクの部品の生産もしています。

 

Sampai Jumpa Lagi,
Koki