インドネシア 商品包装のノウハウ


2012.8.28

今朝の日経新聞の朝刊に「大日本印刷 カラワン第2工場建設」という記事がありました。

 

カラワンは行ったことがないのですが、ジャカルタの郊外にあたる工業地帯だと思います。

 

記事によると、「主要な顧客の食品、医薬品メーカーが海外(インドネシアでの)生産シフトをしており、商品パッケージメーカーであるDNPも海外(インドネシア)に出た顧客らの受注に対応できるようにする」

 

との内容でした。

 

人件費が安いインドネシアで、例えば食品を加工して日本に輸出しようとします。しかし問題になるのはパッケージです。いろいろな商品のパッケージはあまりにも身近にあり過ぎて、特に普段何かを意識するわけではないのですが、パッケージ、包装資材産業が持つノウハウは実はかなり奥深いものであります。

 

パッケージの印刷精度、包装袋のシール部の強度、また特に重要なのは異物がパッケージに付着していないかなど、検査のノウハウです。

 

さらには、こういったパッケージメーカーはパッケージを製造し、供給するだけではなく、顧客の工場内で、最終製品としてパッケージングする工程作業も請け負っていると聞いたことがあります。これは上記の検査ノウハウをパッケージメーカーが持っているため、顧客である食品メーカーにとっても、彼らに業務を委託したほうが効率的で安心だからであります。

 

DNPのような大手のパッケージメーカーとその顧客である食品、医薬品メーカーの業務分担がどの程度のものであるかはわかりませんし、表に出ることはないでしょう。

 

パッケージだけを顧客に販売するだけなのか? もしくは顧客の工場内で「包装業務」までを請け負っているのか?

 

しかし、メーカーがパッケージをインドネシアで使用するだけであれば、中国からいくらでも安く輸入できるはずです。

 

数十億円をかけてまで現地に工場を設立するからには、やはり海外に出た顧客の包装業務の請け負までを狙っているのではないかと、この記事を読み感じました。

 

昨日のブログで日本のベンチャーキャピタルがインドネシアで有望株(ベンチャー)を探している旨を書きましたが、パッケージメーカーのような、一見ほとんど表には出てきませんが、実はノウハウの塊である産業のインドネシア進出へ投資する投資家もいるのだろうなと、思います。

 

昨晩、相棒のイカサンが「PatiBawang merah(小さい玉ねぎ)をスラウェシ諸島に月間600トン輸出し大儲けする!!」という夢物語の投資話をまたもや持ってきたため、一蹴したところであります。

 

 

これは、中部ジャワでは結婚式の引き出物など、贈答用として出される菓子のパッケージです。この菓子、私、大好物なのですが、長時間厚い場所に置いておいても傷みにくいのが少し気になります。

 

Sampai Jumpa Lagi,
Koki