インドネシア インドネシアで流行りそうなものは何??


2012.12.03

インドネシア人と話をしていて思うのは、彼らと日本に住んでいる我々では物の見え方が違っているこということです。

 

例えば以前このブログで、東芝が「お祈りの時間近くになるとアザーンが流れるテレビ」をインドネシアで開発した旨を記載しました。インドネシアに住んでいる日本人であれば、「インドネシアにいればどこにいても絶対に聞こえてくるアザーンを、あえてまたテレビに組み込むことなど必要ないのでは?」と感じるはずです。あの大音量で流れるアザーンが聞こえない地域というのは、私が今まで行ったことのある場所ではありませんでした。

 

ところが、インドネシア人はアザーンがより身近にあることで安らぎのようなものを覚えるという話を聞きます。現に相棒のイカサンも自分のノートパソコンにアザーンをインストールしています。

 

ちなみに“アザーン”とは、イスラムのお祈りの時間前にイスラム寺院から流れる歌のようなものですが、これは歌ではなく、お祈りの時間を告げるアナウンスになります。おそらく多くの人がテレビなどで聞いたことがあるこのアナウンスを「コーラン」だと思われているかと推察いたしますが、これはコーランではありません。

 

つまり、アザーンをテレビに入れるという発想はインドネシア人独特の発想になります。

 

こういった「日本人には見えていないものが、インドネシア人には見えている」ということはとても興味があり、以前日本に留学し、現在はジャカルタで暮らしているインドネシア人の友人にズバリ聞いたことがあります。「日本に存在してインドネシアでは存在しないものは何か?しかもそれでビジネスをすれば当たりそうなものは何か?」と。

 

彼は即答しました。「牛丼チェーン」と。

 

「牛丼チェーン!?」意外な答えでした。というのも、確かにインドネシア(中部ジャワ)では牛丼チェーンやそれに類する飲食形態は見たことがありません。しかしこの地にはWarung(ワルン=屋台)という強烈な文化があります。

 

牛丼チェーン=一人孤独に座って丼を抱え込むところ。
Warung=一人孤独に座って皿を抱え込むところ。

「違いといえば、丼か皿というだけでしょ?」と問うてみたところ、彼曰く「全然違う。この牛丼チェーンの空間はまさに日本独特のもので、Warungなんかとは全く比べ物にならない素晴らしい文化である」と。

 

以前ジャカルタのマクドナルドに入ったことがあるのですが、味も清潔感も、店員の動作も日本のそれとはかなりの差がありました。日本のマクドナルドで食事をする際、汚れた店にあたったことはありません。しかしジャカルタのマクドナルドはかなりひどく、ごみは床に散乱し放題。トイレは壊れて使用できない状態・・・・。店員はのんびり接客、掃除もテーブルの片づけもせず・・・・。

 

どうやらインドネシア人の彼の目に映ったのは、牛丼の味もさることながら、チェーン店のあのキビキビした店員動きや、清潔な店内、自動的に水やお茶がお客の前に置かれるシステムであったようです。

 

「あのビジネスがインドネシアで出来れば大流行間違いなし!!」とのこと。

 

彼の話を聞き、言われてみればそうだなと気が付きます。つまり、日本がインドネシアに誇れるものはいろいろあります。整備された鉄道網、インターネットの環境。優れた家電製品・・・・。

 

こういったハード面は既に彼らにとっては既知のもので、中国や韓国がインドネシアのハードの市場にはかなり浸透しています。競争もますます激しくなっています。しかしこれからは、インドネシア人がまだ知らない日本のソフト面を取り扱うことが出来るようになれば、ビジネスチャンスは広がってくるような気がしています。

 

近いうちにこのソフトという面から見た場合のインドネシア事情をお伝えしたいと思います。

 

 

Warungの写真がありました。この店ではオムレツと揚げなすとTempeが一つの皿に乗せられています。これにSambalをつけて食べるわけです。もちろん手づかみです。箸やフォーク、スプーン等はありません。

 

日本には無いソフトがここインドネシアにはあります。

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Sampai Jumpa Lagi,[full][/full]

Koki