2012.10.23
先日横浜市内の格安量販店のドンキホーテの前を通りかかった時、自転車が販売されているのを目にしました。
このドンキホーテがあった場所、以前は畑か何かで30年以上前はこの畑のそばに一軒の自転車屋がありました。小さい頃に自転車が欲しくて欲しくてたまらずに、お金もないのにいつもその自転車屋に遊びに行っていたのを思い出しました。
懐かしいものです。
ところで中部ジャワで暮らしてみて、面白いなと思ったのが自転車です。
ある日50台くらいの自転車が幹線道路を、縦長の隊列を組んで走っているのを間近で見たことがあります。この自転車はいわゆるジャワ島の伝統的な自転車でこのような感じのものです。
最初は誰かの選挙活動か?と思ったのですが、話を聞くと「伝統的なジャワ自転車に乗るサークル」とのこと。いろんなサークルがあるものだと思ったのであります。
ところが、ある日以前この章でお話しした印刷屋で印刷物を取りに行ったとき、店の中に人だかりができていました。
中を覗き込んでみると、自転車に乗った人が大勢映ったポスターをみんなで見ていました。どうやら先の伝統的自転車に乗るサークルとはまた別の自転車サークルがあるようで、サークルメンバー募集のポスターのようです。
日曜日の昼にAlun-Alun(中央広場)に集合し、みんなで自転車をこいで山や海に出かけるそうです。
ポスターを覗き込んでいた男女は、私以外皆そのサークルに興味津々で、「何時から?」とか「どこまで行くの?」とか、かなり活気づいておりました。
イカサンにこの話をしたところ、こういった自転車サークルというのはインドネシアの各地に結構あるそうで、自転車の人気というのは意外と根強いということでした。
以前私が住んでいたLuboyo村のそばに自転車屋があり、そこでMade in Chinaの自転車を購入したことがあります。その自転車屋は平日昼間でも数人の客があり、自転車の品ぞろえもかなり多くありました。
その自転車屋によると、ほとんどの自転車はMade in Chinaとのこと。残りは国産のジャワ伝統の自転車。私が購入した普通のママチャリで約Rp600.000(日本円で約6000円)。ジャワ伝統の自転車は国産で約Rp400.000(日本円で約4000円)でした。
ある日中部ジャワ州都のスマランに行った時のこと。弊社のバイク部品のお客様が「面白いところがある」と言って我々を連れて行ってくれたのが、街の中心部に近い場所にある自転車屋でした。
この自転車屋はLuboyoの自転車屋とは違いしゃれた店づくりで、店員もおそろいのユニフォームを着ています。車種はほとんどがマウンテンバイクです。最初このお客様は「この店はみんな国産だ」と言っていたので、値段もまあそれほど高くはないであろうと想像しておりました。
バイクの展示の仕方もモダンです。フロアーに置くのもあれば、天井からつっているものもあります。どれもヒップアップで斜めにつっています。ちょうど自転車が坂を下ってくる感じです。「宙吊りはしなくていいんじゃないか?」と思いつつ、ふと宙吊りマウンテンバイクの値札を見たところ、Rp10.000.000(日本円で約10万円)。
「!?」ちょっと見間違えたかと思いもう一度見たところやはりRp10.000.000!!
店に入ってから、ちらほら展示している自転車の値段は見ていたのですが、どうやら桁が一つ違っていたようです。土曜日の昼間は中部ジャワでは一般企業はだいたい営業をしており、日本のように休みではないのですが、それでも我々以外にもお客は4~5組入っています。
平均して価格はおおよそRp15.000.000くらい。値札を見ると最高でRp40.000.000の自転車が宙吊りになっているではありませんか!!
スマランはPatiよりも給与体系は高いと言われていますが、それでも日本よりもだいぶ低いです。それにしてもこの自転車の価格はいったい??
お客様から話を聞いたところ、最近インドネシアでは健康ブームで、政府も自転車を利用した健康促進運動を展開しているとのことです。もともと自転車はインドネシアで根強い人気があったのに加え、政府の後押しもあり一種の流行になっているとのことでした。また、高級自転車に乗るというのはスマランでは一種のステータスになっているようです。高級住宅街+高級車+高級マウンテンバイク。なかなかしゃれた組み合わせです。
宙吊りになっているバイクはどれも魅力的でした。そして2つの共通点がありました。
1つは、全て1台あたりRp10.000.000以上の値段であること。[full][/full]
2つ目は、宙吊りになっている自転車のブレーキは全て「Shimano」でありました。
自転車をヒップアップで斜めに宙吊りにする理由がわかりました。この角度から見上げると、ブレーキにある「Shimano」のロゴが見えやすかったのであります。
断食月のお祝いの旗がスマランの街にはためいています。
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Sampai Jumpa Lagi,[full][/full]
Koki