インドネシア 冷凍食品


2012.9.27

先日、冷凍食品の牛丼を近所のスーパーで見かけ、購入することにしました。レンジでチンするタイプの商品です。

居酒屋やファミレスで出てくる料理は冷凍食品がかなり使われていると聞いたことがありますが、普通の料理とは見分けがつかないくらいよくできた味です。

チンした冷凍食品の牛丼を食べながら、Surabaya(東ジャワ州)にある冷凍食品会社のことを思い出しました。

実は去年、インドネシアから冷凍食品を日本に輸入できないかと考えていた時期があります。日本に留学していたインドネシア人の友人がよく「日本でハラルフードがあればいいのに・・・・。」とこぼしているのを聞き、ハラルフードの需要は日本でもあるのではないかと考えたからです。

ハラルフードというとたいていの人は、「豚と酒はだめ」ということを思い浮かべると思います。ところが、実際にはそのほかにもいろいろな取り決めがあり、たとえば「豚がふれた調理器具は使用してはいけない」、「家畜を屠る際は決められた作法で行う必要がある」等々です。

これに従わない場合はハラルとは認められずハラム(禁止されたもの)になってしまいます。

例えば家畜を屠る際にはムスリムにより祈りを唱える必要があります。ところが日本でこれを行おうとすると最低一人のムスリムを家畜業者は雇う必要が出てきます。ハラルフードの需要はそれほどまでに多くないため、そのために一人、人を雇うことは現実的ではないわけです。

そこで、冷凍食品であれば輸送も保存も可能なため、ひょっとしたらビジネスになるのではないか?と考えていた次第でありました。

中部ジャワのコンビニでは実は冷凍食品は販売されています。そのほとんどが鶏のから揚げやチキンナゲットのようなものですが、おおよそ300gでRp40.000(日本円で約400円)くらいしますので、こちらでは高価な食品の位置づけになり、あまり一般的ではありません。相棒のイカサンもまだ食べたことがないと言っていました。

そこでまずは冷凍食品会社を探すことからスタートしたのであります。

ところが、この広いインドネシアで冷凍食品会社を見つけるのはかなり苦労しました。おそらく大手の会社が2社程度あるだけ。それらの会社にコンタクトしたところ、あまり輸出には積極的ではない様子。

そんな中で東ジャワ州のSurabayaである小さな冷凍食品会社を見つけ、そこにコンタクトしたところ、工場を見せてくださるとのことで、イカサンと一緒にSurabayaまで出張に出かけたのでした。

インドネシアで起業する際に経験したことは、インドネシア政府は製造業の育成に結構力を入れており、会社設立の費用も製造業は通常よりも2割程度安くエントリーできます。

この冷凍食品会社は設立3年目くらいだったのですが、Surabayaの商業省や健康庁、ムスリム協会などのバックアップのおかげでハラルマークや食品取扱認可などのライセンス関係もかなりすんなり取得できたとのことでした。

 

工場はさほど大きくはなく、イメージとしては50平米くらいの場所で10名くらいの作業者と冷凍庫を持ち、エビ焼売のようなものやチキン餃子、チキンスティックといった商品を製造しています。

試食をさせてもらったのですが、味はかなりおいしく、日本人にもよく合う味だと感じました。現在輸出は行っていないのですが、この会社がターゲットにしているのは、仕事で家事をする時間があまりない女性や、一人暮らしの男性などで、ほとんどの需要がジャカルタとのこと。

こういった「忙しい人の生活をサポートする〇〇」といった需要はまだPatiにはないのですが、これからインドネシアでもそういったものが徐々に出てくるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

これは冷凍食品ではないのですがLontong Pecel(ロントン・プチュル)という食べ物です。Pati特産のピーナッツソースが使用されています。

 

Sampai Jumpa Lagi,
Koki