インドネシアの小売店 四次元ポケットToko Kecil


2012.7.18

新聞を見ているとたいてい1日一回はインドネシアの記事を目にします。人口約2億4千万以上を抱えるこの国の経済発展や資源輸出制限の問題などなどです。

紙面ではしばしば登場するインドネシアですが、実際に行かれたことのない方は、いったい市民がどんな生活をしているのか、なかなか想像ができないかと思います。

たまたま数か月前に読んだ日経ビジネスオンラインのこの記事が参考になるかと思います。

[full]今日から数回のブログではインドネシア(主に中部ジャワ州)の日常品の流通形態と買い物に関して記載したいと思います。日本とは様子が少し異なります。[/full]

NBOで出てくるこの小さな店、中部ジャワ州ではToko Kechil(トコ・クチル=小さい店)と呼ばれています。Warung(ワルン)とは、中部ジャワ州では一般的には食事をする屋台や、小さめのレストランを指します。

ちなみにこのブログでたびたび「中部ジャワ州では」という書き方をすることがあるのですが、インドネシアでは、地域が変われば生活習慣や風習ががらりと変わることがあるためです。中部ジャワ州ではToko Kechilと呼ばれていても、ほかの地域に行けばNBOの記事のようにWarungと呼ばれることが一般的な場合も当然ありえます。もしくはPati市民だけが特別にToko Kecilと呼んでいるのかもしれません。

言葉につきましても地域差がかなりあり、インドネシアの共通語であるインドネシア語と、中部ジャワ州の現地言葉であるジャワ語は全くと言っていいほど違います。こちらではたいてみなジャワ語で話をしています。もちろんほとんどのインドネシア人はインドネシア語を話すことができます。

また、例えばBandung近辺の現地言葉であるスンダ語はジャワ語とは全く違う言葉としてとらえたほうがよいでしょう。ジャカルタやバンドゥンからPatiに引っ越してきてジャワ語を話すことができず、苦労しているという人に何人か出会ったことがあります。もちろん生活に困ることはないのですが。

また反対にPatiでインドネシア語をしゃべることができず、ジャワ語しか使えない人にも出会ったこともあります(これはまれなケースだそうです)。

話がそれました。

ではToko Kecilには何が売っているかというと、[full]イメージとしては品ぞろえが極端に少なく、雑誌と弁当、文具、下着類を置いていないコンビニという感じです。[/full]

現在、弊社PT. LINTAS JAYA ABADIの事務所兼、私の借家はPati県のDesa Panjunan(Desa=村 つまりパンジュナン村)にあるのですが、その前、私はDesa Luboyo(ルボヨ村)というところに住んでいました。Luboyo村の私の借家の対面にToko Kecilがあり、毎日のように通っていたのですが、欲しいものを言えば何かしら出てきます。

表題のように!!

例えば「野菜ありますか?」と言えば店に無くても、自分の家から[full]野菜を持ってきて、売ってくれます。ありがたいことです。[/full]

砂糖、塩、酢、タピオカ粉、卵、インスタント麺、ジュース、もやし、飲料水、ニンニク、プロパンガスetc……。「よくぞ4坪くらいのところにそんなにそろっているな」という感じです。

私はほとんどの日用品は対面のToko Kecilで購入していました。たいていこういった店の前にはイスとテーブルがあり、近所の人々が勝手に座ってだべっているのが一般的な光景です。

[full]Toko Kecilの良い写真がなかったのですが、写真の真ん中にガラスケースと段ボールが積んである店があります。イメージとしてはこのような感じで、これをもう少し小さくした店がToko Kecilになります。[/full]

Toko Kecilは通常NBOの写真のように民家の中に点在しております。上の写真はPasar(パサール=市場)の中にある比較的大きめの部類の店になります。

ではコンビニは?スーパーは?と思われるでしょう。私も最初はそう思いました。かなりの人口を抱えるインドネシアだから、当然それなりの小売店はあるだろうと想像されるでしょう。しかしながら町から離れるとこういった近代的な小売店はほとんど存在しないのです。

Pasarはそれなりの数が点在していますが、やはりスーパーに近い存在とは言えないかなと思います。Pasarのいろいろな話は長くなってしまいますので、また別の機会に譲りたいと思います。

ちなみに街中ではコンビニはたまに見かけます。しかしながら、イトーヨーカドーやセイフーといった感じの近代的スーパーは私の知る限りPatiの中心街に1店舗。隣町のJuwana(ジュアナ)に1店舗しかありません。

ちなみにPatiはジャカルタやスラバヤといった大都市ではなく、中堅から小規模レベル都市になります。それでもPatiは人口約120万の都市です。

次回はさらにToko Kecilと、恐るべき配達人であるDistribusiを見てゆきたいと思います。

Sampai Jumpa Lagi!!
Koki