インドネシア 異邦人2


2012.10.22

今朝の日経新聞でインドネシアのインフラ計画を、日本の複数の企業が受注したとの記事がありました。

 

中部ジャワに住んでいると、公共の交通機関がバスしか無いことがとても不便に感じます。以前この記事で書いた通り、中部ジャワでは鉄道が車にとってかわられるという現象が起こっていますが、この記事を読むと、ジャカルタでは交通渋滞が限界にきているようです。

 

おそらく中部ジャワで今後伸びるであろうインフラは、まず考え付くのは道路工事です。どうしても通勤通学に鉄道を利用するというイメージが出来ないのです。それよりも、どんどん増加する車の利用者を幹線道路拡張工事、補修工事等で、いかにうまい具合にさばいてゆくかが課題になってくるのではないかと思います。

 

いずれにしても今後はインドネシアで日本人が活躍する場が増え、インドネシア人との交流が密になるのは良いことだと思います。

 

ところで、先般バリ島に観光旅行に行った友人が、以前と比べると明らかに観光客が多くなったと言っていました。ジャワ島をはじめとしたインドネシア国内はもちろん、特に中国からの観光客はかなり増えているとのことでした。

 

「Pati」と「バリ」、発音は何となく似ていますが、Patiに観光に来る人はインドネシア人でもいないでしょう。ましては外国人となるとなおさらです。

 

私がインドネシアに滞在しているのは、もちろん観光ではなくビジネスとしてです。しかし、私がPanjunan村や以前住んでいたLuboyo村でつつがなく過ごすことが出来るのも、相棒のIkhsanやコピルアックの製造主任のGianto、そして彼らの家族や近所の人々のおかげだと常々思っています。

 

いくら現地で目立たないようにしていても、自分が異邦人であるということは、いつも肝に銘じて生活をしています。

 

さて、先日のGoniおじさんの話に戻ります。事前に連絡もなしに突如Panjunanの事務所兼自宅を訪れたこの初老の紳士の話ですが、実はあまり笑える話ではないのであります。

 

このGoniおじさんの場合は、大家の奥さんが取り次いでくれたため会うことにしました。「取り次いでくれた」とは言葉を変えると「大家の奥さんが来訪者の顔を見ている」ということになります。

 

もし誰か見知らぬ人が事前に連絡なしで訪ねてきた場合、おそらく私は居留守を使うでしょう。たとえ彼らが警官やイミグレの制服を着ていたとしてもです。

 

もしくは家の中には入れずに、裏口から外に出て、外で何かしら話をするかもしれません。つまり、安易に家のドアを開けるべきではないということです。

 

Patiは広大なサトウキビ畑がたくさんあります。また住宅街から一歩内側に入れば深い森もあります。目撃者が誰もいない場所で、わたしが何かトラブルに巻き込まれてしまえば、だれもどうすることもできないでしょう。

 

Patiのインドネシア人はほとんどが親切でフレンドリーです。私も人々からひんしゅくを買う行動はしていないつもりです。しかし目に見えない文化や習慣の違いから、私の存在に対して眉をひそめている人もいるかもしれません。

 

仮に戦時中に日本軍の被害にあった人の親族であれば、私が日本人というだけで憎悪の対象になっている可能性もゼロではないでしょう。

 

今はまだ書けないようなPatiで経験した話もいくつかあるのですが、いずれ自分の中でこういった体験が過去のものとして消化できたとき、ブログに体験談として書いてみたいと思います。

 

                       

 

 

私がコーヒー豆を買う気がないと知って、Goniおじさんは落胆した様子でした。数日前コンビニで買ったクッキーを10枚ほどビニール袋に入れ、彼にお土産として渡しました。歯の少なくなった口元に笑顔が戻りました。

 

Samapi Jumpa Lagi,[full][/full]

Koki